経理職の志望動機の書き方やポイント|未経験・経験者別の例文を紹介

経理職の志望動機の書き方やポイント|未経験・経験者別の例文を紹介

志望動機は応募書類や面接でも問われる、必須の項目です。選考でアピールできるよう、ポイントを押さえて作成しましょう。

しかし「経理職の志望動機が思い浮かばない」「どのように書くべきかわからない」と悩む人も多いのではないでしょうか。

本記事では、経理職の志望動機の書き方やポイントを解説します。経験者と未経験者にわけて例文も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。

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経理職の志望動機を作成する前に確認しておくこと

経理職の志望動機を作成する前に確認しておくこと

経理職について理解することが、志望動機を作成するコツです。作成に取り掛かる前に、以下の項目を確認しましょう。

  • 経理の仕事内容
  • 求められる適性

経理の仕事内容

ミスマッチを防ぐために、まずは経理の仕事内容を整理しましょう。

経理は、企業で発生したお金の動きを記帳・管理する役割を担います。具体的な業務内容は以下のとおりです。

  • 入出金管理
  • 請求書作成・管理
  • 仕訳入力
  • 経費精算
  • 決算書作成

規模の大きな会社では分業制を採用しているケースが多く、仕訳入力はパートやアルバイトに任せている場合もあります。反対に中小企業では、さまざまな業務を一人で担当しているケースも珍しくありません。

募集されている仕事内容とかけ離れた志望動機を作成すると、選考は通過できません。業務量・範囲は会社の規模によって異なるため、求人内容をよく確認してください。

求められる適性

志望動機を書く際は、経理業務に求められるスキルや特徴を反映させることが大切です。経理職に求められる適性は、以下のとおりです。

  • 正確に作業を進められる
  • 数字に抵抗が無い
  • 責任感が強い
  • コミュニケーションが得意

経理職は会社のお金に関わる業務のため、慎重かつ正確に作業を進めなければいけません。1円のミスでも会社全体に大きな影響を及ぼす可能性があるため、数字に抵抗がある人にはハードルが高く、責任感が無い人には務まりません。

また、経理は一人で黙々と作業するイメージをもつかもしれませんが、他部署と関わる機会も多くあります。コミュニケーションが得意な人は、業務を円滑に進められるでしょう。

他にも、売上や経費の数字について質問されたら、状況をわかりやすく説明する必要があります。

経理職に向いている人の特徴は、下記の記事でも詳しく解説しています。志望動機に盛り込むためにも、ぜひチェックしてください。

【関連記事】経理に向いてる人が持つ11の特徴。未経験でも経理へ転職できる?

経理職の志望動機のポイント

経理職の志望動機のポイント

志望動機は、いわば企業への熱意をアピールできる項目です。曖昧な内容や他社でも通じる内容では、志望度が低いと思われかねません。

経理職の志望動機を作成するときのポイントを解説します。

  • なぜ経理職を希望するのか
  • 企業に応募した理由
  • 活かせる資格・スキル

なぜ経理職を希望するのか

一般事務や営業事務、医療事務などがあるなかで、どうして経理職を志望するのか考えましょう。「事務職ならなんでもいいのでは?」と思われないように、作成することがポイントです。

たとえば、専門的な知識・スキルを活かしたい、企業の財務や会計に興味があるなどの内容を盛り込みましょう。ただ単に事務作業や数字を扱うのが得意だと記載するのではなく、経理職ならではの理由を記載してください。

企業に応募した理由

経理部は、基本的にどの会社にも設置されているため、その企業ならではの内容に仕上げましょう。以下の情報は志望動機を作成するうえで役に立つため、事前にホームページで確認しておくことをおすすめします。

  • ビジョンや経営理念
  • 求める人物像
  • 社風
  • 事業規模
  • 業務内容

福利厚生や待遇も大切ですが、志望動機に含めるのは控えるべきです。なぜなら、給料や休日にしか興味が無いと思われる可能性があるからです。

理念に共感した、求めている人物像にマッチしているなど、その企業に応募した理由を明確にしましょう。

活かせる資格・スキル

企業は選考を通じて、活躍してくれそうな人材を求めています。経理経験者で活かせるスキルや経験があれば、志望動機に含めましょう。

未経験者でも、専門書で勉強していたり簿記を取得していたりすると、意欲や熱意をアピールできます。何もアピールできる内容が無いと不安な方は、この機会に簿記取得にチャレンジするのもおすすめです。

経理職の志望動機の書き方【3STEP】

経理職の志望動機の書き方【3STEP】

どれだけ素晴らしいスキル・経験があっても、採用担当者に伝わらなければ意味がありません。ここでは、志望動機の書き方を3STEPで紹介します。

1.結論から述べる

経理職に限った話ではありませんが、まずは結論から述べましょう。最初に結論から書くことで、自分が何を伝えたいのか、重要なポイントが相手に伝わりやすくなります。

この場合は、なぜ経理職なのか、貴社に応募した理由を端的に記しましょう。

2.具体的なエピソードを盛り込む

結論を最初に述べたら、続いて根拠となる具体的なエピソードを紹介しましょう。説得力が増し、経理職を志望する思いが強く伝わります。

経理経験者であれば、以下の内容を盛り込むとよいでしょう。

  • 担当した経験のある業務
  • 自身が持っているスキル
  • 成し遂げた実績

たとえば、日次業務・月次業務・年次業務はどの範囲まで担当していたのか、使用できる会計ソフトがあれば、アピールしましょう。

マネジメントや業務を効率化できた経験がある場合は、周囲と協力して成し遂げたエピソードや、実際の削減時間などを書くと効果的です。

3.どのように活躍できるかを交えてまとめる

最後に、入社後はどのように活躍したいのか、ビジョンを伝えてください。

一つ前で紹介したエピソードから関連づけて、目標とするキャリアステップをアピールするのもよいでしょう。ただし、企業が求める人材からかけ離れた内容にならないよう、注意してください。

たとえば、伝票入力や書類作成の求人に対し、連結決算や将来は国際税務に携わりたいとアピールしても効果とはいえません。ミスマッチとならないように気を付けつつ、熱意を伝えましょう。

経理の志望動機【例文】

経理の志望動機【例文】

経理の志望動機の例文を、以下の2つにわけて紹介します。作成する際は、ぜひ参考にしてください。

  • 未経験者向け
  • 経験者向け

未経験者向け

新卒から経理を志望する場合と、異業種から転職するときの2パターンを掲載します。とくに未経験者は、経理をめざそうとした背景や意欲を強くアピールしましょう。

新卒

”私は在学中に経営学を学び、お金の動きを管理する経理職に興味を持ちました。また、貴社のサービスを普段から利用しており、みなさんの業務を経理の面からサポートしたいと考えたことも、志望する理由の一つです。

アルバイトでは小口現金や帳簿の管理、レジ係を担当していました。帳簿の記載ミスやレジ金の過不足を出したことがなく、細部まで注意を払いながら仕事に取り組む姿勢を褒めていただきました。

現在は日商簿記3級の勉強をしており、卒業までに2級の取得をめざしています。経営学や簿記の知識を活かして、貴社に貢献できればと考えております。”

新卒の方は、経理職に興味を持ったきっかけや理由を述べるとよいでしょう。また、アルバイトやサークルの経験から、コツコツと取り組む姿勢や正確さをアピールできると、面接官も好印象を抱きます。

書面での志望動機は簡潔にまとめつつ、面接では具体的に話せるように準備しておきましょう。

転職

“販売職で店舗経営をした経験から経理職を志望しております。また、同じアパレル業界であること、未経験からでも挑戦できる環境に惹かれ、応募いたしました。

前職では店長としてお店全体の数値を管理しておりました。具体的には売上や人件費、在庫管理などです。予算計画や仕入れ値との兼ね合い、他スタッフの目標数値管理に携わったことがきっかけで、本格的に経理職として企業経営に関わりたいと思いました。

経理事務は未経験ですが、在職中に簿記2級を取得しています。対人販売の経験も活かして、貴社に貢献したいと考えております。”

未経験業種からの転職は、前職で培ったスキル・強みを盛り込みましょう。経理に役立つ資格を取得していれば強みとなりますが、勉強中だったり専門書を読んでいたりしても意欲を伝えられます。

また、この機会に簿記の取得に挑戦するのもおすすめです。日商簿記資格の概要を掲載するので、参考にしてください。

日商簿記3・2級の概要
3級2級
試験時期2月・6月・11月
※ネット試験は随時実施
2月・6月・11月
※ネット試験は随時実施
受験資格なしなし
受験料(税込)2,850円(税込)4,720円(税込)
難易度(直近の合格率)34.0%(第164回)21.1%(第164回)
勉強時間の目安100~150時間250~350時間
※3級の知識がある場合
出典:日本商工会議所「商工会議所の検定試験

真剣に勉強すれば、簿記3・2級は1~3ヶ月ほどで合格レベルに達します。

経験者向け

“貴社を志望する理由は、より幅広い業務に携わりたいと考えたからです。

前職は部品メーカーで7年間経理事務を行い、日次業務をはじめ、月次決算や年次決算も担当しました。これまでの経験をもとに、さらに大きな数値を扱いたいと思い貴社を志望いたしました。また「〇〇」という理念に惹かれたのも、志望理由の一つです。

仕事では正確さはもちろん、各部署とのコミュニケーションも大切にしています。前職の経験を活かして決算業務や連結決算を担当し、経理部門の中心的存在となれるよう尽力してまいります。”

経験者の場合は、これまで担当した業務を簡潔にまとめて、即戦力として活躍できることをアピールしましょう。また、退職理由や志望理由は前向きな内容となるよう、意識してください。

志望動機のコツを押さえて経理職の内定を獲得しよう

志望動機のコツを押さえて経理職の内定を獲得しよう

志望動機は転職活動や就職活動で必ず問われる項目です。企業に応募した理由や、自身のスキル・意欲を伝えてアピールしてください。

また、経理職は専門的知識が求められるため、業務内容を理解しておくことも重要です。志望動機のポイントを押さえて、採用担当者が惹かれる内容に仕上げましょう。

ウィズ総合事務所グループは税理士・社労士等の士業資格や簿記等の経理系の資格取得を目指している方を積極的に採用しています。

当事務所では資格取得に向けて全国でもトップクラスの支援制度を設けています。

一定の要件はありますが、教材費は事業者が全額負担しますし、最大2ヶ月間試験勉強に専念できる制度があります。
また、平常時においても1日6時間、週30時間を標準勤務時間としており、勉強、家庭、仕事のバランスがとりやすいように配慮しています。

働きながら勉強することは資格勉強にも相乗効果を生みます。

働きながら資格の取得を目指したい方は、ぜひウィズ総合事務所グループの採用の詳細をご確認いただき、よろしければご応募ください。

この記事の監修者

ウィズ総合事務所グループ統括代表 山本庸介

  • 大阪大学薬学部、同大学院薬学研究科卒業
  • 慶応大学経済学部卒業(通信教育課程)
  • 大手製薬会社に勤務後、税理士を志す
  • 2021年7月に大野市で山本総合会計事務所を開業
  • 2023年9月に税理士法人ウィズ総合事務所を設立

税理士試験に2年で5科目合格(簿財消相法)。開業2年でグループ売上1億円に達する。

従業員が資格を取得しやすい制度・環境を構築し、本事務所を運営。事業者のお客様に対しては、本業に集中できるよう、「事務代行屋」として支援を行う。

監修者(弊所代表)の詳細はこちら

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